夏の暑さを乗り切るために、エアコンは欠かせない存在ですよね。
でも、家全体を涼しく保つためには、一体どれだけのエアコンが必要なのでしょうか？
実は、賢い設計と工夫を凝らせば、1台のエアコンで家全体を冷やすことも夢ではありません。
今日は、そんな「エアコン1台で全館冷房」の可能性について、ご紹介します。
エアコン1台で冷房できる家の条件
結論から書くと、エアコン1台で家全体を冷やすためには「高気密高断熱住宅」である必要があります。
これは、外からの熱の侵入を極力防ぎ、内部の冷気を逃がさない構造ということです。
壁や窓、屋根に高性能な断熱材を使用し、隙間を徹底的に減らすことで、エアコンの効率を大幅に上げることができます。
その他には、1ルームや1Kといったエアコンの効きが良い狭めの部屋もエアコン1台で家全体を冷やすことが可能です。
ただし、間取り的に空気の流れが悪い構造（例えば歪な間取りで死角ができるなど）だと、冷気が部屋全体にいきわたらなくなります。
極端に言えば、1ルームでも外気温の影響を受けやすい構造だと、室内をどんなに冷やしても外からの熱で室内が暖まり家全体が冷えることはありません。
つまり、エアコン1台で冷房できる家の条件は、空気の流れがよく外気温の影響を受けにくい高断熱で高気密な家と言えます。
既に住んでいる家がある場合で、エアコン1台で家全体を冷房したい方は、現状の家に何が足りていないかを確認する必要があります。
エアコン1台で全館空調が可能な間取り
エアコン1台で全館空調を実現するためには、間取りも重要なポイントです。
例えば、2階建ての家の場合でもエアコン1台で全館空調が可能です。
その場合は、暖かい空気は上昇し冷気は下に行くという習性を利用し、エアコンは2階に設置します。
今から家を建てるのであれば、階段は家の中央に向けて設置し、エアコンも階段の近くに設置しましょう。
また、階段は片持ち階段やスケルトン階段など、風通しの良い構造がおすすめです。
とは言え、全ての冷気が1階へ行ってしまっては2階が暑くなります。
冷気が全て下に降りないように、エアコンの送風口が階段へ向いた取り付け方はしないように工夫が必要です。
次に重要なのは、空気の通り道です。
リビングイン階段のような構造であれば、1階のリビングは冷えます。
そのリビングを通って冷気が流れ広がっていくため、他に部屋がある場合は遮る壁やドアに注意しましょう。
人が過ごすための部屋であれば、ドアは開けておきましょう。
そうすることでリビングから冷気が流れていきます。
2階も同様に、エアコンから出た冷気を遮るドアや壁に注意しましょう。
トイレや物置といった部屋であれば閉めたままで問題ありませんが、長時間滞在する部屋であればドアは開けておくことで冷気が入っています。
入り組んだ場所は空気が滞留しやすいため、通気性をよくする工夫が必要です。
つまり、エアコン1台で全館空調を実現するためには、空気の流れを遮らない間取りである必要があると言えます。
各部屋のドアは開けっぱなしが必須のため、慣れるまでは気になるかもしれませんね。
まとめ
エアコン1台で全館冷房を実現するには、高気密高断熱の家づくりと、冷気の流れを考慮した間取りが必要です。
もちろん、これには初期投資が伴いますが、長期的に見ればエネルギー効率の良さから、電気代の節約にもつながります。
暑い夏も、賢く涼しく過ごしましょう。
それでは、BeCoolでの次回の記事もぜひお楽しみに！
広告
